2年生のFumikaです。
本ブログでもご紹介してきているように、SmithではClass of 2019からキャリアトラック制が導入され、①General Management/Consulting、②Finance、③Marketing、④Operations/Supply Chainの4つのトラックから自らの専攻を選ぶこととなりました。学生の専攻を早くから固定化することで、授業の更なる質向上につながることが期待されています。他方で、どれもベーシックな分野なので、受験の際にどのように自分のカラーをアピールしたらいいのか、また、入学後にこれに捉われない分野の知識も会得したいのだけどどうしたらいいか、と思われている方もいらっしゃるのではないかと思い、今日は正規の授業に対してsupplementalな役割を果たすCenters of Excellenceというリソースについて書きたいと思います。
Smithには、多様な分野をカバーする複数のCenters of Excellenceがあり(一覧はこちら)、関連する企業とのネットワーキングや特定の分野に関する勉強の機会を提供しています。我々学生は、MBAA(日本でいう生徒会のようなもの)、関連するクラブ、GA(学生バイト)として各センターで働く同級生などを通じて、各センター主催のイベント情報を得て、自ら関心のあるものに参加することができます。
Smithで一番有名なのはEntrepreneurshipを専門とするDingman Centerですが、これまで私が参加したイベントの中から、その他のセンターについていくつか簡単にご紹介します。
1 Center for Leadership, Innovation and Change (CLIC)
その名のとおり、リーダシップ、イノベーション、組織変革を専門としています。私が参加したのは、「Resilience Workshop」という企画で、一義的には就職活動の中で学生が感じるストレスをケアすることが目的だったようですが、その点はかなりストレスフリーな社費学生としては、マネジメントの一環として部下や同僚のストレスケアを学びたいと思っていたので参加しました。具体的には、外部からコーチを呼んで、自らのストレス耐性がどのくらいあるかという診断をしたり、どのようなストレス解消法が効果的かというディスカッションを行うというものでした。このワークショップのコーチは、Leadershipの担当教授であるNeta Moye教授のツテでお呼びした方で、教授本人もワークショップに参加しており、まさに正規のLeadershipの授業のスピンオフ版という感じでした。こうした教授とセンターとの密な連携もSmithの良さだと思います。
2 Center for International Business Education and Research (CIBER)
こちらもその名のとおり、(アメリカから見た)海外ビジネスを専門としています。本センターの企画したThomas Friedman氏の講演会では、大講堂で行われたにも関わらず立ち見の出る状況でした。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、Thomas Friedmanはアメリカの有名なジャーナリストで、日本でも出版されている「フラット化する世界(原題:The World Is Flat)」の著者でもあります。ちなみに彼はBethesda(Smith日本人学生も多数居住)に住んでいるそうです。
別の日に参加したのは、「Doing Business in Sub-Saharan Africa」と題するアフリカビジネスに関する勉強会です。実際にアフリカでビジネスを立ち上げているアメリカ企業、ルワンダ大使館、世界銀行からパネリストをお呼びしてパネルディスカッションが行われました。首都ワシントンDCのリソースとして、政府系機関、国際機関、日本人駐在員というのは過去ブログでも言及されていますが、考えてみると世界各国から人が集まっている「大使館」というのもDCの大きなリソースだなと感じました。
3 Center for Social Value Creation (CSVC)
ビジネスによる社会的価値創造を専門としています。日本には未上陸ですが、Honest Teaという有機低糖ティーの創業者であるSeth Goldman氏を招いたランチセッションに参加しました。彼は社会起業家として有名で、彼をモデルにしたビジネス書である「夢はボトルの中に(原題:Mission in a Bottle)」は日本でも出版されています。ちなみに彼もBethesdaに住んでいます。
Centers of Excellenceは、キャリアトラック制導入前からある組織ですが、冒頭に書いたように、トラックが固定されるからこそ、これらの組織の意味がより増すのではないかと思いますし、MBA生として必要な根幹となる知識は授業でしっかりと身につけ、授業ではカバーしきれない自身の関心分野をこうした勉強会で補完することができれば、より充実したMBAライフになるのではないかと思います。