Mayer Fundなど

2年制のTJです。今回は以前にも少し言及しました学生による投資ファンドであるMayer Fundについて紹介したいと思います。

これは通年で6単位(通常のコース3つ分の単位)のプログラムです。しかしながら、4タームにわたって週2コマのミーティングがあるうえに、冬休みや夏休み中もマーケットをチェックし続けて、必要に応じてアクションを取ったり、自分の担当分野に関してウィークリーレポートを提出したりする必要があるので、負荷は通常のコース4つ分以上になります。

構成メンバーは9人のアナリストと2人のポートフォリオマネージャーです。私はアナリストで、エナジーとユーティリティの分野を担当しています。我々の運用額は、日本円で4億円ほどですが、私はそのうち4000万円ほどを担当しており、4つの株式と1つのETFに投資しています。前任者たちのおかげもあり、9人のアナリストはそれぞれの持ち分の金額の中で投資対象を入れ替えたり、各投資先への投資割合を変えたりするための提案を行い、チーム内で承認を得たることができた場合にはそれを実行します。各アナリストの持ち分の金額もチーム内で提案して変更することがあります。私の担当分野は、前任者たちのおかげもあり、我々のポートフォリオの中でかなり良いパフォーマンスを上げています。

学期中のミーティングでは、ほぼ毎回、アナリストのうち一人が投資の提案を行います。それには、ファイナンシャルモデルを含む投資先の定量的及び定性的な分析結果を盛り込んだレポートを提出し、プレゼンテーションを行う必要があります。ファイナンスの知識だけではなく、経済に関する知識、経営戦略に関する知識など様々の知識を総動員する必要があります。また、毎週木曜日には、各メンバーが自分の担当範囲に関してマーケットや所有株等に関する新しい情報と自分の分析を他のメンバーにシェアします。

担当金額が少なくないので、責任は大きく、それだけ真剣に取り組むので、勉強になることはとても多いです。自分の場合、Mayer Fundに参加していなかったら、Wall Street Journalを真剣に読んだり、様々な分野のアメリカ企業について深く知ったりすることはなかったのではないかと思います。

また、Mayer Fundでは学校外の様々な人に会う機会もあります。11月には他のMayer Fundメンバーと1泊2日でNYに行き、JP Morgan ChaiseやHoulihan Lokeyなどを訪問し、投資銀行業務について話を聞いたり、Mayer Fundの創設者や現Credit Suisseの元パートナーでもあるSmithスクールの元学長のJohn Mayerにも会ったりすることができました。さらに、ボルチモアにあるヘッジファンドの社長がミーティングに来たこともありましたが、彼とは個人的に食事をする機会も得て会社訪問もさせてもらい良い経験になりました。

Smithには幾つかとても良いファイナンスコースがあり、素晴らしい講師もいましたが、Mayer Fundからも多くのものを得ることができたと考えています。このような機会が得られるのはSmithの一つの良さだと思います。

SmithでのMBA生活について多少イメージがしやすくなるように、今回も若干最近の私の生活にふれますが、2年目になると1年目よりは余裕が生まれてきます。そのため、1年目から続けていることもありますが、学校外でシンクタンクが開催しているセミナーに参加したり、日本の商工会のネットワークイベントに行ったり、DCで働く日本人との勉強会に参加したり、日本で卒業した大学のDCの同窓会に参加したり、同級生と食事をしたり、学校がでも様々な活動が行えています。また、秋学期はサンクスギビングやテスト直前の少し長めの休暇だけでなく通常の週末を使って旅行に行くこともできました。個人的には、様々な場所にでかけ、新しい人々との出会い、視野を広げることは、学校の勉強と同じように、今後の仕事や人生の糧になると思っているので、学校外でも時間が取れるのはとてもありがたいですし、DCやNYのように多くのリソースがある都市や大きな空港が学校の近郊にあるのはとてもありがたいです。

最後に、相変わらずSmithで出会った人々には感銘を受けています。この冬休みも、自宅にいる日はほぼ毎日、学校の誰かしらが家に来たり、近所で一緒に食事をしたりしていますが、人格的にとても尊敬できてフレンドリーや同級生が多いと感じています。また、日本人の他の学生に関しても、尊敬できる人たちが多いと感じています。皆それぞれ自分の興味のある範囲でアクティブに活動したり、学校に貢献しようとしたりしていますし、思いやりや真面目さなどをもって、他の国の学生達とも相互に認め合える関係を築こうとしていてとても素晴らしいと思います。このような環境に興味を持ってくださる方がいれば是非Smithに出願していただければと思います。

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